macOSを Catelinaにアップデートすると、Anacondaが利用できなくなって環境調整の困っている人もいるのではないでしょうか。ターミナルをbashからzshに変更したことでも調整が必要になる部分もあります。
私は一度、Anacondaをアンインストールしていたところに、CatelinaにアップデートしてAnacondaをインストールし直したところで動作の不具合の問題に直面しました。
ここでは、macOSをCatelinaにアップデートし、ターミナルシェルをbashからzshに変更した環境に、Anacondaをインストールする方法と不具合の調整方法をまとめておきます。
AnacondaをmacOS Catelinaにインストールする
Anacondaのインストール方法自体は、これまでと変わりありません。Anacondaの公式サイトからインストーラーをダウンロードしてインストールするだけです。
ただし、インストールされる場所が、これまでは、
/Users/[ユーザー名]/anaconda3
であったのですが、今回はmacOSの仕様によって、
/Users/[ユーザー名]/opt/anaconda3
というoptディレクトリが作成されて、そこにインストールされることになります。任意の好みのディレクトリを作成して指定してもいいかもしれません。
不具合のあった操作例
このままAnacondaの機能を使えるようにも思えるのですが、設定上不具合が出るものがありました。いくつか私の例を挙げてみます。
- jupyter notebookがターミナルから起動できない
- Python3がAnacondaのものが起動しない(Mac本体のものが起動する)
- IDLE3が使えない
- condaが使えない
といったものなどです。
このあたりは、シェルをbashからzshに変更したことで起こったもののようです。
.zshrcファイルにPATHを記述する
これまではターミナルシェルをbashで使っていたので、.bash_profileを編集していましたが、zshに変更したことで.zshrcファイルにPATHを記述する必要があります。
とりあえず、ターミナルで、次のコマンドを入力します。
% open ~/.bash_profile
すると、次のような記述があるのがわかります。
これは、Anacondaをインストールして自動的に記載されたものです。
この中の「export PATH=”/Users/[ユーザー名]/opt/anaconda3/bin:$PATH”」という記述を.zshrcファイルに記載する必要があります。
まずターミナル(zsh)を起動して、次のコマンドを入力します。
% touch .zshrc
すると、ディレクトリ内(ここでは[ユーザー名]フォルダ内)に.zshrcファイルが作成されます。隠しファイルになっているので、[commandキー] + [shiftキー] + [.(ドット)キー] を押して表示させて確認してみましょう。
今度は、ターミナルに次のコマンドを入力して、.zshrcファイルを開きます。
% open ~/.zshrc
ファイルがエディタで開かれるので、さきほど確認したPATHを記述します。
export PATH="/Users/[ユーザー名]/opt/anaconda3/bin:$PATH
ファイルを保存して、ターミナルを再起動するか、次のコマンドを入力します。
% source ~/.zshrc
以上で設定は完了です。
動作の確認
再度、上で挙げた不具合のあった操作について確認してみると、問題なく動作しました。
おそらくはこれで問題ないとは思うのですが、macOS Catelinaはバグ修正のアップデートが今のところ頻繁に行われているので、他のアプリなども使っているうちに不具合が見つかるかもしれないということは、頭に入れておいた方がいいかもしれませんね。