PythonのライブラリーNumPyを使って配列の作成とインデックスの指定による値の取得やスライスを学んできました。
ここでは、配列の各種演算をやっていきます。
配列の演算
では、さっそく配列の計算をやっていきましょう。
まずは配列を作るところからはじめます。
import numpy as np
arr = np.arange(0, 10)
NumPyをインポート、arange()で配列を作って、変数arrに入れています。
array()の中に配列ができているのがわかります。
各種演算
この配列を使って各種演算をやっていきます。
四則演算
まずは四則演算です。
arr + arr
arr - arr
arr * arr
arr + 10
この配列自体を使って、足し算、引き算、掛け算をやっています。あと、配列に10という値を加えています。
それぞれ計算するとこうなります。
それぞれの配列のインデックスの値に対応して計算されています。最後の10を加える計算は、全ての値に足し算されています。
割り算はちょっと注意が必要です。同様にやってみます。
>arr / arr
1 / arr
配列をそのもので割ったものと、1を配列で割ったものの計算をしています。
実行するとこうなります。
計算結果は出ていますが、Warningが出ています。配列の最初の値が0であるので、どちらも0で割っていることになり、上側はnan、下側はinfと該当する部分に表記されています。
nanと±infは計算を行った際に発生する一種のエラー表示のようなもので、ここでWarningが出ています。
nanは非数(not a number)、infは無限(infinity)を示しています。
通常、Pythonの計算ではエラーになりますが、配列の計算ではこのような値を入れることで計算を可能としています。
べき乗
次はべき乗をやってみましょう。2乗してみます。
arr ** 2
実行します。
配列の値がそれぞれ2乗されているのがわかります。
平方根
次は平方根の計算です。
np.sqrt(arr)
実行すると次のように表示されます。
配列のそれぞれの値の平方根が計算されています。
指数関数
次は指数関数の計算です。ここでは、自然対数の底eのarr乗の計算になります。
np.exp(arr)
計算すると次のように表示されます。
配列のそれぞれの値が指数関数で計算されているのがわかります。
最大値
次は配列に含まれるデータの最大値を求めます。次の2通りの方法があります。
np.max(arr)
arr.max()
それぞれ計算すると次のようになります。
どちらも同じように最大値が求められています。使い方が違うだけですね。
三角関数
次は三角関数です。sin()を計算してみます。
np.sin(arr)
実行すると次のようになります。
cos()、tan()も同様に計算できます。
対数計算
次は対数の計算です。
np.log(arr)
計算すると次のようになります。(warningが出ていますが無視して構いません)
全ての計算をここで試してみることには無理がありますので、このあたりにしておきます。類似の計算、関数も検討がつくと思います。
NumPyの配列計算 – ユニバーサル関数(ufunc)
NnmPyの一部ですが配列の計算をここまでやって来ましたが、中にはユニバーサル関数というものがあります。ユニバーサル関数は演算処理が数段早いので、大量のデータを処理するのに有効です。
ユニバーサル関数はufuncと略されて示されます。このufuncの数学関連の関数の一覧はこちらのドキュメントを確認してもらうのがいいでしょう。
上で扱ったufuncは、sin()、exp()、log()、sqrt()になります。
最後に
ここではPythonの拡張モジュールのNumPyを使って配列の各種演算を見てきました。
単に計算することもできますが、ユニバーサル関数(ufunc)というものもあります。データ計算の処理速度を上げることができるのでユニバーサル関数は有用です。
ここで全部を扱うのは無理がありますので、ドキュメントなどを確認するのが良いと思います。